系統制御システム

 発電所で発電された電気は送電線、変電所、配電線(電力系統)を通って家庭や工場、ビルなどに供給されています。その経路は一つではなく、複数の発電所からの電気を最も効率的で安定したルートを通してお客さまに届ける必要があります。
電気は貯蔵できませんから、使用量に応じて発電し、安定して届けなければなりません。また、事故などで停電した場合に、速やかに迂回ルートに切り替えて停電の範囲を最小限度にとどめる操作も必要です。こうした電力系統における電気の流れを監視や制御するのが系統制御システムです。

 電気の流れの制御は、しゃ断器と呼ばれるスイッチを切り替えて行い、切り替えのための設備は発電所、変電所、配電線と大きく3段階に分かれて設置されています。
それぞれの設備を監視・制御するシステムにより複数の発電所で発電された電気を合流させたり、分岐させたりしてお客さまに電気が届けられます。

 東京電力管内には1000を超える変電所があり、かつては電力系統全体を監視している給電所からの電話連絡によって、変電所でしゃ断器を操作していましたが、1970年代から段階的にコンピューターの導入が進み、今日では遠隔地からのコンピューター制御による操作となっています。

 テプコシステムズではこうした系統制御の分野でも汎用的なワークステーションを用いた安価で信頼性の高いシステムを構築し、効率的な系統監視制御を実現しています。

送配電系統と系統制御システムの概要図